昨年、高橋がなり氏(ソフト・オン・デマ
ンド社長、¥マネーの虎出演者)の講演に
参加した際、がなり流の「けんかに強くな
る法」を教わった。いまだに記憶に残って
いるので紹介したい。
けんかに強くなりたかったら、まず明らか
に自分より弱そうな奴を見つける。そして
ボコボコにやっつける。宮本武蔵ではない
が、「俺は強い!!」という自信が生まれ
る。
次に、もうちょっと強そうだが、しかし絶
対に勝てそうな相手に喧嘩を挑む。また勝
つ。自分に対する自信がさらに強化される。
こうして少しずつ相手のランクを上げてい
くのである。
がなり氏によれば、自分より弱い相手に勝
つだけで、数倍強くなれるという。弱い相
手だったから当然だとしても、「勝つ」と
いう成功体験が、自分に対する自信を生み、
普段では出せない強さを引き出すのだろう。
野球やラグビーの監督でも同様に、まずは
格下のチームとの練習試合で勝つ味を実感
させ、勝ち癖をつけてから、強豪に臨むと
いうことをやるから、がなり流の「けんか
に強くなる法」は、他の物事にも通用する
真理を衝いていると思う。
壮大な目標に向かって、最初から一直線に
行こうとすると、挫折が続き、負け癖がつ
いてしまう。こうなると、あきらめてしま
うか、目標を低く下げるという妥協に走る
ことになる。
だから、目標は高く掲げつつも、そのプロ
セスを細かい小目標に分解して、小さな成
功体験を積み重ねる工夫が必要なんだろう。
「自分はできる」という、自分に対する信
頼が、様々な障害や困難を乗り越え、目標
目指して歩き続ける強さを与えてくれるか
らである。
普通に生活している我々にとって、必ずし
もけんかには強くなる必要はないが、自分
が望むことを実現するためのコツとして、
「がなり流けんか術」は応用が利きそうだ。
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