Weekly Matsuoty 2004/06/14
なりたい自分を演じてみる
 
田端俊久氏という人物がいる。20年以上も 前の学生時代に、人材派遣ビジネスで大儲 けしたものの、勝者の奢りで一度はどん底 に落ちる。しかし、野菜の行商から再起を 果たす。

その後、ガンにも犯されたが、現代医学に 頼ることなく、強靭な生命力で克服する。今 は、熊本・阿蘇のふもとで青少年育成などを 行っている。

今はまだ無名の存在(そんなことはどうでも いいことだが)であるが、田端氏は、日本の 教育を良い方向に変えていく役割を果たす教 育者のひとりとして、今後、存在感を増して いくと私は確信している。

さて、田端氏は、なりたい自分に自分を変え るために、子供の頃から徹底して行動を起こ してきた人である。

田端氏は、元来引っ込みじあんで人前で話す のが苦手だった。そこで彼が取った行動は、 生徒会長になることだった。自ら生徒会長に 立候補することで、人前に出て、演説する機 会をあえて作り出したのである。その結果、 中学3年生から高校3年間までずっと生徒会長 を務めたという。

また、彼は臆病な性格を克服し、ケンカに強 くなるために、空手を学び、また街なかで、 わざと知らない人にケンカを吹っかけて腕を 磨いた。(これはあまり勧められることでは ないね(笑))そして、高校時代は進学校で ありながら、熊本県ではよく知られる番長に なった。

人は、思うだけ、願うだけではでは自分を変 えることはできない。行動を変えることで初 めて変わっていく。

正確に言えば、人間の本来の気質や性格を変 えることは難しいので、行動レベルで変える のである。いわば、理想的な自分を演じてみ るのである。

田端氏のような強い意思の持ち主でも、本来 の気質は今でも変わっていないそうだ。しか し、彼は、行動レベルでなりたい自分を演じ る技術を身に付けている。

自分を変えよう、とするはなかなか大変そう だ。しかし、なりたい自分、理想の自分を演 じてみようとするのなら、なんとかできそう だと思えないだろうか?

最初は大根役者でもいいから、なりたい自分 を演じてみる。そのうちだんだん上手い役者 になれる。なりたい自分になっている。
 
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