最近、概念的、つまり夢のような話が多いので、今回は、多少とも地に足の着いた話題にさせていただいた。内容は、ネットマーケティング最新事情といったところである。
さて、古くて新しいネットマーケティング技術、それが「SEO」だ。「SEO」は‘SearchEngine Optimazation’の略語である。
名称はおおげさだが、要は、検索サイトの検索結果で、上位に自社サイトのタイトル(URL)を表示させるためのテクニックである。
以前は、メタタグとして関連キーワードを埋め込み、検索ロボットに引っ掛けさせるといった初歩的な技術に止まっていたが、今は検索サイト側の洗練された検索プログラム(しかも、ロジックが頻繁に変更される)に対抗するため、最新の高度な技術が要求されるという。
では、なぜ今「SEO」が必要とされるのか。
それは、ネット上でのユーザー行動が成熟化していくに従い、「Yahoo」のようなディレクトリ型を使ったネットサーフィン行動が減少し、探したいコンテンツをズバリ探し出せる全文検索型のサーチエンジン利用度が高まっているためである。実際、この全文検索型サーチエンジンの雄「Google」は、既に「Yahoo」を上回るアクセスを集めているようだ。
検索ワードでの検索は、探したい言葉を入れるわけだから、それがなんらかの商品・サービスの購入が前提である場合、まさに「目的買い」であり、ウインドウショッピング(見てるだけ・・・)的なネットサーフィンのサイト訪問者より、実際の購入率(コンバージョン)が高いことが期待できる。
したがって、特にECサイトを中心に、サーチエンジンの検索結果で上位のポジションを獲得・維持できるかどうかがネットマーケティング上の重要課題として再浮上してきたというわけだ。
私の知人が、最近「SEO」専業のネットベンチャーに転職したが、彼によれば「SEO」に対するニーズは、「ウオンツ」レベルまで高まっているという。つまり「SEO」を導入したいWEBサイトが殺到して、対応にてんてこ舞いという状況だそうだ。
「SEO」のサービスは期間契約型が一般的で、半年で30-100万円程度の価格帯であり、決して安くはない。しかし、サイトによっては、実質的な費用対効果が、バナー広告のような他のインターネット広告を上回るという。
既存のネット広告会社にとっては、思わぬ伏兵が現れたということになるのだが、「SEO」には高度なIT知識・プログラミング技術が要求されるだけに、簡単には参入できず、頭が痛いだろう。
今後は、「同一ワード」に対するポールポジション確保にしのぎを削る「SEO」サービス提供会社同士の戦い(代理戦争)になっていくことが予想される。
「SEO」を手がける知人から、この裏の状況を聞く機会があればまたここで取り上げたいと思う。
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